「かわいいなぁ~」
目の前に知らない人間がいた。
「う~」
「あーごめんね。まだ眠いよね。いいよ~ゆっくり寝てなさいね。」
イルカが唸っても人間は気にもせずにブランケットをかけてきた。
人間に文句を言おうと思ったけど、横から伸びてきた手がぽんぽんと背中を叩くからうとうとしてきた。
人間の黄金色の髪に見覚えがあるなぁ~と思いながらイルカは眠りについた。
ヤマトの体温が心地よくて寝てしまったイルカは、途中見知らぬ人間に起こされたが二度寝した。
「イルカ、そろそろ起きなよ。」
カカシの声がイルカを起こした。
「カカシさん?」
「そうだよ。」
イルカが目を覚ますとカカシがいた。
「いつ帰ってきたの?」
「イルカが寝ている間だよ。よく寝ていたね~」
カカシはイルカの隣にもぐりこんできた。
「あっなんだ、ヤマトのにおいが染み付いてるじゃないのよ。」
「ヤマトさんと一緒に寝たの。あったかかったよ。」
カカシの気配が剣呑になったが、イルカは全く気がつかず「ヤマトさんはどこですか?」とのんきにカカシに聞いていた。
するりと窓からヤマトが入ってきた。
「ヤマトさんっ」
ぴょこんとベッドから飛び降り、ヤマトのそばに行こうと壁をよじ登ろうとするが、犬であるイルカは上れない。
「ヤマトさんっヤマトさんっ…」
ぴこぴこと窓に向かって飛び跳ねるイルカを始めは無視していたヤマトだったが、何度も呼ばれる名前にとうとうヤマトが折れた。
ひらりと優雅に飛び降りたヤマトはイルカの前に座る。
それを真似てイルカも座るが、ぴこぴこと尻尾が揺れている。
「何か用?」
「あのねあのね、夕べはありがとう。昨日はねナルトもクシナかあちゃんもいなくて淋しかったの。だからね、カカシさんに会いに来たの。でもヤマトさんがいてくれてよかった。」
そう言ってイルカはヤマトに抱きついた。
「べっ別に…」
黒毛だから分からないが、鼻の頭が紅色に染まっていた。
「なあに、面白くない。」
カカシはひとりむくれていた。
続く
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