*ついたでの妄想ネタ。日記のテンプレの猫と犬で妄想。
猫:カカシ、ヤマト 犬:イルカ の設定
獣耳だと思っていただければ…(汗)
苦手な方は先にすすまないでください。
「今日も来てるね。」
「今日も来てますね。」
「可愛いね。」
「可愛いですね。」
風に揺れる草花に紛れ、ピコピコと覗くこげ茶の塊に二匹の猫の視線が向けられる。
自分が見られているとも気がつかず、こげ茶の塊は忍び足で屋敷に近づいてくる。
そんな様子に見ていた猫達も微笑んでしまう。
そんな穏やかな初秋の昼下がり。
暦の上ではとっくに秋なのに、残暑の厳しい今日この頃。
今だに何れかの庭木からは夏の風物詩といえる蝉の鳴き声が響いている。
それでも郊外に立つこの洋館は窓を開けていれば風が通り家の中は涼しい。
風でゆらゆらと揺らめくカーテンにつられ、トラ猫のカカシは窓枠に飛び移った。
「先輩、なにか見えますか?」
カカシの横には真っ黒に見えるけれど、よく見ると黒の濃い茶色の毛並みの猫がちょこんと飛び乗ってきた。
カカシとヤマトはここ波風家で飼われている猫である。
カカシは白銀色の毛並みに薄い茶色がかった濃い銀色の模様が入った大変に珍しいトラ猫である。
木の葉特有の品種であったが、昔はそれほど珍しくも無かった。
しかし九尾の妖狐の襲撃後、今では数えるほどしかいない大変に貴重な猫である。
ここ木の葉でしか見られない毛並みは大変に珍重され、今では希少価値までついている。
もちろん本人(猫)も自分の価値のことは知っている。
もう何度も誘拐されそうになったから。
まあ実際には見た目の優雅さからは想像も出来ないくらいの強さで撃退したのだが。
普段は昼寝ばかりしている雄猫である。
そしてヤマトはご主人が当時の上司から貰い受けたこれまた由緒正しき血統の猫である。
その血を辿れば、猫の原種にまでたどり着けるという話である。
しかしヤマトに限ってはなにやら秘密があるそうなのだが、それはヤマトは知らない。
そんな二匹であったが、何事も無く幸せそうに暮らしている。
しかし度重なるカカシの誘拐未遂事件にご主人様もさすがに心配になったようで、二匹はよっぽどのことが無い限り屋敷からは出ることは出来ない。
庭も厳重な監視がついているので、こっそりと抜けていくことなど出来ない。
そんな二匹が退屈するのもあたりまえのことだった。
しかしここ二三日前から庭にピコピコと茶色い塊が入ってくるようになったのだ。
茶色の塊の正体は犬。
しかもまだ仔犬のようなのだ。
広大な敷地のどこかから入り込んだようなのだが、警備が厳重なここの敷地によく入れたものだと関心していたら、なんと毎日のように庭にはいりこむようになっていたのだ。
「ほら、あの子がまた来てる。」
「ああ、あんなところに…こっちに来ませんかね?」
カカシとヤマトの退屈はしばらくどこかへ言ってしまったようだ。
「よし、ここならあの猫達に見つからないぞ。」
茶色の塊、いや仔犬のイルカはコスモスが咲き誇る花壇の隅に身を潜めた。
ここからならあのきれいな猫を見ることが出来る。
ゆらゆらと揺れるコスモスの隙間からそっと覗いた先には、カカシとヤマトの姿が見えた。
イルカがこの庭に入れたのは偶然だった。
台風の後、家の周りを探検していたら、お隣の大きな屋敷の塀が少し壊れていたのだった。
それはイルカの身体がやっと通れる位の小さな穴だったが、果敢にもイルカはその穴を抜けて、憧れだった隣の屋敷へと侵入できたのだ。
しかし困ったことにこの屋敷の庭があまりにも広大だったため、イルカは早速迷子になってしまった。
その時見かけたのがあの二匹だった。
あまりにも美しい銀と黒のコントラストに、イルカはほかんと口を開けたまま見とれてしまった。
とその時、番犬なのだろうドーベルマンがイルカを見つけ、追いかけてきた。
イルカは命からがら逃げ出して、ようやく入ってきた穴を見つけ慌ててそこから逃げ出した。
それからあの美しい二匹を一目見たくて庭へ毎日進入してきているのだ。
続く
PR